「色覚障害」という言葉

【質問】 現在「色盲」という言葉は使われず、「色覚障害」が使われると思っていました。しかし『介護職員基礎研修』のテキストには「色盲」という言葉が使われていました。私の認識違いでしょうか?(Yahoo知恵袋より)

【回答】 「色盲」は旧来の医学用語で、現在は「2色覚」と呼びます。詳しくは日本医学会 色覚関連用語一覧を参照してください。

また、医学的な文脈での「色覚障害」とは、「色覚が障害されている」という意味の表現です。この表現は先天色覚異常と後天色覚異常の両方に対して使われますので、「色盲」の代わりの言葉として使うことはできません。

 

なお、「2色覚」に対して「色盲」を使うことは、古い表現というだけのことであって、学術的に間違った用語法ではありません。ただ、「色盲」という言葉は、学術用語の意味から離れ、一般に慣用されている言葉でもあります。そうなりますと、学術的な意味での「色盲」と慣用表現での「色盲」を区別するためには、文脈を正確に読み込む必要があるでしょう。この面倒を避けるためには、やはり、現行の学術用語である「2色覚」を用いるべきだと思います。